【読んだ】ブログ L'INCONNU DU TRAMWAY

ただいま秋休み中。このバカンスで丸々1日、ナントのトラムやバスが車内暴力が多すぎるという理由で全線ストライキという日があった。私もあんまり夜遅くに子連れでバス、トラムは乗りたくないよなあ、確かに運転手さんたちは大変だろうなあ、と思うものの、全線1日ストップというのもなかなかに不便ではある。病院の予約、キャンセルした人もいただろうし、仕事や学校でいろいろな影響が出た人も多かっただろう。

先日子供たちを美容院に連れていって、待っているあいだ読んだフリーマガジンにあった記事でこのブログのことを知った。

L'INCONNU DU TRAMWAY (トラムウェイの見知らぬ人)

もう4年ほど、ナントのトラムに乗っている普通の人たちにインタビューを続けてきた、普段は会社員をしているムッシューのブログ。インタビューした人の数は650人を超える。インタビューは断られることも多いみたいだけれど、インタビュー受けている人の内容を見ると、みなさんうれしそうに答えている。まだ全部読みきれていないのだけれど、質問することはだいたい同じで、仕事のこと、趣味のこと、今幸せかどうか(だいたいみなさんウイと答える)…。インタビューはムッシューのお仕事にあわせてか、朝めちゃくちゃ早いか夜の帰宅途中のようで、肉体労働系の人たちが多い。それからナントでも原発関連の仕事ってあるんですね、というように私も全然知らないナント人が垣間見えて面白い。

政治的理由で移住してきたアフリカからの移民男性のインタビューがバズって、ブログを読んだ人から大きな反響があり、それがナントのサッカーチームを動かして、この人を試合観戦に無料招待、という奇跡的な出来事もあったらしいけど、私が一番びっくりしたのは、16歳の高校生

バス、トラム、トラック、とにかく乗り物が小さいころから大好きで、もうすでに交通専門の高校に通っている男の子。エンジン聞いただけで車種モデルが判別できる、ミニチュアコレクションも家で揃えていて、企業研修はもちろんナントのトラムを運営している会社SEMITAN、そしてそこで仕事をしている人と仲良くなってランチをしながらトラム、バスを熱く語り合っている…こんな16歳がナントにいるって知ってました?

学校ではやっぱり友達からちょっとからかわれているようだけど、大丈夫!日本の鉄道専門高校ってみんな、机の中に自分の好きな電鉄の時刻表が入っているような子たちばっかりなんだよ!って教えてあげたい。こういう男の子を優しく見守っているSEMITANの人たちも素敵だ。

車内暴力が多いのも現実だけれど、トラムに愛着を持って毎日乗っている人たちが大勢いるのも現実。ニュースになるのはネガティブなことが多いけど、ブログならポジティブに発信できる。

みんな大変なこともあるけれど、それなりに毎日ハッピーに生きてるよね、ということが実感できる、とてもいいブログです。しかし旅行が趣味の人、多いな。

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