【泊まった】クリニック・ブレテシェ - 子宮全摘手術メモ(入院〜手術まで)

  • 2023年7月3日(月) 手術当日、朝ごはんは7時ぐらいまでなら軽く食べていいとのことだったので、パンとコーヒー。前日の夜とこの日の朝は、ヨードチンキ石鹸(そんなものがあるのか…)でシャワー。できるだけ家と仕事の雑用や引っ越しの段ボール詰めをしてから家を出たつもり。バスで10分のクリニックまでは夫が付き添ってくれた。荷物はハンドバッグに小さいスーツケースがひとつと、大きめ手提げバッグ。私の身体に子宮があるのも、今日この日まで。ところで「子宮」って、いい感じの名付けだよね。

  • 昼の12時入院のところをいつものクセで(病院の予約時間にはめちゃくちゃ早くに出かけてしまう)、11時半前にはクリニックに到着。アドミッションですでに痛み止めを2つ服用。血圧、検温、問診。「コロナの症状出てないですかー」と聞かれたあとは、さっそく自分の個室に案内されて、着圧タイツと手術着に着替えるように言われる。シャルロット(頭にかぶる帽子)が小さく長方形に折り畳まれていて、最初何かわからなかった。夫はここまでで、帰宅。たぶん私より緊張してたと思う。

  • 洗面所で手術服着用セルフィーを撮ってみるなど。半分怖いけど、半分バカンス気分。自分のことだけに集中していい3日間ってすごくない?フランスの病院は、日本の病院の、あの消毒液の匂いがない。

  • 手術室まで自分で歩いていくって予習しといてよかった。案内してくれたお兄さんに「ここ来るの、初めてですかー?」って聞かれたけど、そんなしょっちゅう来るところじゃないやろ。スタッフの人たちがみな若く、学生みたいにキャピキャピしてて元気。自分の書類と心電図機器?のようなものが入ったプラスチックのカゴといっしょに「寒かったら使ってくださいねー」と毛布も渡された。確かにややひんやりしている。

  • この時点で13時30分。自分を勇気付けるために Deniece Williams の Free を口ずさんでいたら、他の患者さんも案内されてきたので、歌うのはやめて大人しく待った。その男性のほうは、日帰り手術らしい。1日いくつぐらい手術してるんだろ。

  • 15分ほどで手術室へ。ブロックと呼ばれる手術室、6つぐらいある〜!そのうちのひとつに案内されると、ここにもやはり若くてキャピキャピした看護師さん2人と麻酔医の先生。「今日は何の手術ですか」と聞かれ、これも予習ではわかっていたものの、「えーと、ヒステ、くら…とみー…あの、子宮全部とるやつです」としか答えられなかった(今回の手術の正式名称はもっと長い、ヒステリーと語源が同じやつ)。手術台に横になり「はーいナントの新鮮な空気送りますよー」って言われた3秒後、記憶がなくなる。実際は口元にあてるマスクからくる空気ではなくて、点滴からくる麻酔薬で意識がなくなるのですが。

  • 何か夢を見ていたのは確かなのだが、内容は覚えていない。めーちゃーくーちゃ痛いじゃないすか。「あっマダム目、覚めました?」って聞かれて「はい、でも痛いですぅ!」って言ったら速攻で痛み止めを入れてくれた。目覚めてすぐのこの部屋は経過観察室。覚醒後10分ほどは、寒くないのに歯がガチガチする(これも知ってたけど)。時計の針は18時近かった。トイレに行きたい感覚がすごく強い。「カテーテルしてるからほっといていいですよ」って言われても、なかなかすぐには慣れない。

  • 手術室に入る前にエレベーターで一緒になったムッシューが病室まで運んでくれた。ああこういう係の人だったんだって、そこで理解できた。「1日何件ぐらい手術してるんですか?」って聞いたら、日帰りと入院、全部あわせて35件ぐらいだって。すごいね。

  • 管も2つついていてベッドから動けないので、病室の金庫に入れておいたスマホも取り出せない。どのみち意識も朦朧としているんだから、今日はもういいやと諦める。部屋についてすぐにドクターの回診で、手術は何の問題もなくうまく行ったこと、トイレに行きたい感覚は普通であることを伝えられる。夫が個室についてる電話に直接電話してきてくれた。

  • おへそから下は手術で痛いのだが、胃のほうは何も触っていないわけで、フツーにお腹がすいてきた。だって朝からなーんにも食べてないんだから。看護師がスープとヨーグルトを持ってきてくれる。ここでやっと気がついたのは、口の中、右の内側にひっかき傷のようなものが。手術中チューブかなにか入れてたんだろな。

  • ヘパリン注射( Lovenox )を自分で打つ方法も教えてもらって(ちゃんと怪我もせず、使用後は普通にゴミ処理できるようなシステムになってる…!)、手術当日のこの日は夜中も血圧など、看護師さんの回診あり。お腹のなかをガスがぐるぐる回っているのはわかるけど、なかなか外には出てこない。

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