【泊まった】タンテニアック

前回の続き。イル・ランス運河の閘門の時間は夏の場合、朝は午前9時からお昼12時15分までで、午後は1時半から7時まで。こういう情報はインターネットにはあまりないので、現地でいろいろな人から聞いて確認する。今回の川下りは専用のガイドブックも購入しました。とっても役立ってる。


キャンプ場横の船着場はこんな感じ。↑ まわりにもキャンピングカーがいっぱい。



写真がちょっと暗いけど、今日のハイライトは11個連続するロックゲート。ここまで全部、ゲート内の水面を上げる(つまり船が下から上へ移動する)のが続いてる。下るのはこの11個の閘門を突破してから。




本当に1個ゲートをくぐると、すぐ向こうに次のが見える。

今回はここの運河のエクリュジエの仕事がよくわかった。イル・ランス運河の場合は閘門の横には必ずブルターニュ風の石の家があって(庭もすごい丁寧に手入れされている)、そこでエクリュジエの人たちが泊まり込みで仕事ができるようになっている。でも今ではそんなに需要のある仕事ではないので、1人がいくつかのゲートを担当する、という分業体制になっているようだ。この週末で軽く15人ぐらいのエクリュジエに会ったけど、アルバイトの学生もいれば、これが本職のベテランのおじさんもいた。

この夏休みのバイトは楽しそうだなー。きれいな家に住めるし、船はそんなに通らないし、まわりは自然だらけ。今年初めてという女の子は「ここはゲートが連続しているから他の仲間がいるけど、ゲートが遠くにあるところだと1日誰とも話さないこともあると思う」と言っていた。一人でいるのが好きな人が向いているようだ。




↑ 「次のゲートも私がしますから!」と言って、電気自転車で追いかけてくれるエクリュジエールのマダム。ここまでしてもらって、ゲート通過は全部無料ってところがすごい。このイル・ランス運河を管理しているのはレジオン(地方レベルの行政府)。


なんかところどころにかわいいオブジェもあるぞ。

気さくなエクリュジエもいれば、あまり話さない若い人もいる。男性がやや多いけど、女性もたくさんいる。かつてここが運河として物流に使われていた時代は、船の運行に関わる、かなり重要な仕事だったと思う。私はあまり旅行しないほうだけど、こんなにたくさんの人と、短いけれど気さくな会話を交わしたことはあまりないかも。「ナントまで行くんです」というと「わあ、すごい!いいね」とみんな応援してくれるのも励みになる。「今日はどこまで行くの?次のゲートに連絡しとくね。」とルート確保のお世話もしてくれる。

最後のほうで出会った若いお兄ちゃんはまだ18歳で、夏のバイトとして始めたら気に入っちゃって、今はこれが仕事だそうだ。「前は工場とか、ホテルの受付とかしてたけど、ここは最高。今日だってあなたたちの船だけですよ、通るの」って笑ってた。

それからゲートの中にいると、周りの人がみんな見る。11個も閘門が並んでることで、やや観光地になっているようで大きいカメラをぶら下げた人や、自転車や馬(しかもギャロップで!)で通って行く人も多い。

あるゲートでは橋の上から車椅子に乗ったおじいさんに「船のモデルは?」と聞かれた。「エデル4です」と答えると大きく頷いてたけど、もしかしたら昔は船乗りだったのかもしれない。


レンヌはまだちょっと遠い…。それでも電車が通っている場所までなんとかたどり着いた。


ブルターニュのTERは黒くてかっこいいなあ!次はレンヌ近郊までたどり着けるか。

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